TOEIC L&Rテスト、通称TOEIC(トーイック)は合否で判断するのではなく、習熟度を点数で測る英語の資格試験です。最低点は5点で、最高点は990点となります。
あらかた社会人や大学生の方が受験され、日本国内での就職などの材料に使われるそうです。→公式サイト
今回は、私が受けた感想や気づいたことを、お話しさせていただければ、と思います。
《きっかけ・私について》
コロナ禍で暇な生活が、いっそう暇になり、大の苦手なリスニングの問題を解き始めたのがきっかけ。
そうしているうちに用事で受験の必要性が出て来、また塾の指導に役立つかなと思い、TOEIC受験を決意。目標は、5回受験で900点を超えること。
性格はまじめ、どんくささは出川 哲郎・狩野 英孝並み。留学経験なし。仕事で英語使わない。15年以上も前の話ですが、昔のセンター試験で言うと80〜90%くらいの得点率。
《TOEICについて知らなかったこと》
受験票に写真が必要。問題は持ち帰れないし、試験中、問題冊子にメモは許可されておらず、初回衝撃ばかりが走る(誰か教えて欲しかった…)。結果が帰ってきても、英検のように、どこが正解してどこが間違ったのかを教えてくれないので、苦手なパートがどこなのか、最後まで余りわからないままだった。試験中は飲み物飲めます。
《使用した問題集》
ジャパンタイムズの問題集をリーディングとリスニング、3冊ずつ。この出版社の本は難しく作ってあるので(それも後に知る)、本番の試験が簡単に感じる。この出版社の問題集しか解いたことがないと、予想と結果のズレが結構生じます。公式問題集の方が易しいみたいです。最後の1か月は、メディアビーコンの黒い問題集も少し解いて挑みました。
《勉強時間と期間》
期間は4月〜11月。ノー勉で受けた時もあるが、週3〜4日4時間くらい?やった時もあった。時間を捻出し、どう効果的に勉強するかを考えることの方が、勉強自体よりも大変だった。ひたすら自分会議を開いた。
《苦戦したこと》
受ける度に少しずつ点数が上がったが、顕著な変化がなかったので、モチベーションは徐々に低下した。また、やればやるほど、問題慣れすることに目がいくので、サーっと流す程度に解いてしまい、復習がおろそかになっていくことに気づく。
あとは、体力体調との戦い(年齢ですかね)。「今日疲れてるな」と感じた問題は、元気な時でも別に解けないし聞けないことに気づく。英語も生活言語の一つなのだし、平易な日本語でも、読み聞きすることにコンディションはさほど大きく関わらないもんね…。とほほ。
《結果》
計5回の受験、最低790点。最高895点。達成できませんでした。残念。
うーん、最後の5回目は15分くらい時間が余ったし、かなりできた感触があったので、結果開封時、少し意外な気持ちになりました。4回目に、あと5点で900点だったので少し惜しいなぁとは思ったものの、心のどこかで今の自分に900点代をとれる実力はないなと冷静な目では見ていたので、当然の結果ですが。
《自分へ褒めたいこと》
しいていえば、中高生の時の英語学習がしっかりしていた、ということかなぁ。
英語は、英単語⇄文法⇄スキーマの相乗効果によって力を発揮するのだと思うが、最低限の英単語と文法をこなせていたので、良いスタートを切れたと思う。文法や英単語に振り回されず、TOEICのためのスキーマをつけることと、苦手なリスニングも音(どんな風に英語が聞こえるか)を拾うことに注力できた。何が言いたいかというと、学生の時に勉強しといて良かった〜自慢自慢〜♫、ということではなく、文部科学省の回し者ではないが、学校の授業は不十分な面もあれど、基本的な英語の骨組みは与えてくれているのかなぁと思ったことです。
だから英単語や文法がおぼつかない時は、学生さん用の参考書から始めた方がいいのかもしれない。
《900取れなかったが今後どうする?》
TOEICばかりもよくない、というか、勉強のマンネリ化が進んでしまったのでしばらくは受験しないと思う。多分、ここから点数を伸ばすのならば、英語のニュースや英字新聞、海外ドラマに触れた方がいいかなと思った。全体的にもう少し時間をかけた方がいい。
《TOEICを受ける利点》
単語量とリスニング力はアップしたが、英語ができるようになった感じはしないなぁと思った。
でも、資格試験には正誤があり、自分の理解度をある程度、ジャッジしてもらえるのが利点•便利と感じる。先述した海外ドラマや子ども用アニメ、BBC・CNNなどのニュースは、ちゃんと理解できているかを、自分で注意深く確認し、一層こまめな労力をかけないと、即おざなりになってしまう。聞き流しは、遊びでは楽しくていいけれど、実にはなりにくい。(私的な経験談だが、海外ドラマを聞きまくって英語堪能な方も実際にいますよね)
試験というと「テンションさがるぅ」という感じだが、海外ドラマなどを聴いて勉強する方がよっぽど労力がかかり難易度の高いものだと思う。試験には解答も、ハキハキと喋ってくれる音声もある。初心者に試験は、実は優しかったりするのかも…?
あと、個人的に、受験で残念な気持ちになってきたので、勉強に苦手意識があったが、高校英語に関してはある程度はこなせてたんだな、と少し自信がついた。そこは過去の自分を褒めたい。
《結局、国語?!》
言語が変わっただけで、結局、国語をやっているんだなぁと思う。
リスニング向上のために音読したり、選択肢を比較したり、どこに何が書いてあるかを覚えておく・見つける、読む時間を節約するために読まないでいところはバッサリ切る、ということをしていると、あれ?これって基本的な国語…?
英語のルールを覚えたら、あとは国語の領域なのかなぁ、と。国語力と英語のルールが体に入っていないと、視線が定まらず、パニクって言語の海に溺れてしまうのかもしれない。
《TOEIC5回の費用》
テキスト代 14872円
受験料 39050円 (一回7800円)
交通費 2350円
合計 56272円
費用はやっぱり、結構かかったなぁと。5万円を予算にしていたので少し超えてしまいました。あと、年に5回も受けなくていいと思う。期限がない学習のためなら、3ヶ月おき年最高4回が限度かなと。毎月受けてもさほどスコアは伸びないし、頻繁に落ち込んだり喜んだりするのは、お金はおろか、メンタルの無駄遣いをしているような気がしてなりません。
塾で興味のある生徒さんはテキスト借りてくださいね。テキスト購入するの、もったいないので。
《最後に》
英語といっても色々あり、
①日本での受験・資格英語
②日常英会話
③海外でのビジネス・大学院での使用
の3つにざっくり分かれると思うが、①の項目に関しては、ある種の充実はあったように思う。
「英語って早いうちからやっといた方がいいですか」「英語って小さい時に耳を鍛えたほうがいいですよね」の言葉にある、『英語』とは、あらかた英会話のことを指すのかな?と最近思ったので、次回、機会があれば、英会話の勉強をしてみたいなぁ。
30代後半にも差し掛かった中年が、どこまで話せるか、実験してみてもいいのかもしれない。
そして、生徒さんに還元させていただけるものがあれば、どんどん還元させていただきたいなと思う次第である。取り組んだところでペラペラにならないかもしれないし、近頃少し忙しいので、実現しないかもだけれど…。
また、最後の830点は、実力の結果といえどやっぱりあまりいい気持ちにはならなかったので、しばらくTOEICのことは忘れてしまおうと思います。近頃、疲労で大好きなハッピーターンのつまみ食いが止まりません。
私的な体験談にお付き合いくださり、どうもありがとうございました。