語源ちゃん

 




 くるーむで少しだけ生徒さんに英語を教えていて、「英単語の学習を授業内で行えない」という悩みに結構ぶち当たることが多い。そもそも記憶力が良く、マメで、言葉の幅が広い方からすると、英単語なんて自分で学習すればいいじゃんと思うかもしれないし、それもそうなのだけれど、忙しい中、英単語の学習時間を多く取ることは難しい。

 そして、時間をかけてたら、記憶力が良かったら、英単語を覚えれると言うわけでもないことも、あまり論じられていないと思う。毎回、塾や学校で英単語の小テストを満点近く取る子でも、案外、実力テストでは記憶を保持できていないし、テストで使えるほどになっていないことは往々にしてある。

 また、一番心を痛めるのが、どれだけ努力していても英単語が入らない生徒さんだ。そういう生徒さんは一生懸命取り組んでいるので、このようなパターンに触れるたび、私もなぜ覚えれないのか?を真剣に考えてきた。


 まず、マメに英単語を取り組んでない人は、学習時間をできれば増やしてください。


 しかし、そうでない場合、生徒さんの中で言葉と世界が繋がっていないことが共通の原因、可能性として挙げられる。言葉と世界が繋がる、というと難しく聞こえるが、要は、言葉から何かをイメージすることが難しい、また、色々な知識が豊富でない、というのが具体的かと思う。習字の時間で、同じ漢字を何回も書いていてゲシュタルト崩壊した経験はありませんか?普段使っている言葉だし、漢字は象形文字なのに、言葉の意味を離れて、ただの形になる。あれに少し近い。要は逐語的に暗記しても、労力ばかりかかってしまう。


 例えばtoolという英単語は道具という意味を持つ名詞であるが、DIYをしたり、ホームセンターなどで物を観察する癖があるとツールボックスをすぐ連想できるかと思う。このように普段から日常生活の中でイメージしたり観察していると、toolという英単語を覚える手間は省けるし、むしろすんなり体に入るのではないかと思う。これは、別に英単語に限ったことではない。他の科目にも言えることだと思う。


 もしかしたら、英語を使えるようにしていない日本の教育がダメなのかもしれない。人は10カ月くらいの時点で母語と他言語の音の区別をするようになるし、他のアジアの国のように小学校から英語オンリーで授業をする制度もない。物ごとを考える時に日本語を経由している状態になった上で、英語を英語と捉えることは難しいと私自身、勉強していて痛感することが多い。


 じゃ、インターナショナルスクールに行くとか、早くに留学するとか、移住するとか、そういうことになってくるし、別にそこまで行かなくても英単語のために塾を増やす、とかになるが、そういうのはなんか嫌だなと思う。お金もかかるし。みんなができることではないし。まず環境整備の前に、何事も工夫があって欲しいなと思うし。


 だから去年くらいから、英単語のために何かできないかなとずっと考えていました。苦労があまりなく、楽しい学習ツールを模索した結果、誰か1人のためにでも届けばいいなと思い、語源ちゃんという動画を作り始めました。


 語源ちゃんは、YouTubeshortsTikTokで毎日一語ずつ更新しています。そして少し速度が速いので、ゆっくりめの動画やまとめの動画もYouTubeであげていこうかなと思っています。そして、たまにスペルを間違えていることがあります。申し訳ないです。しかも今、始めたばかりなので動画の声色や速度も安定あいていません。ご容赦ください。よかったら見てくださいね。仕事や家事の合間にアップしているのでいつまで続けれるかはわからないけれど、しばらく続けてみようと思います。


 再生数は多いと嬉しいけれど、英単語がちょっとでもマシになったって思ってくれるお子さん、社会人の学習者が1人でも2人でも増えると嬉しいな。


 私自身、動画作りは結構楽しいし、かんだりつまることもあるけれど、声入れも気分転換になっています。


 このチャンネルを始めるにあたり、アドバイスをくれた生徒のN君、どうもありがとう!




語源ちゃんのキャラクター。ポテト君とインナちゃん。